主に江戸について

主に江戸後期の、主に庶民の暮らしを調べながら書いてます。堅苦しくなくポップ(?)に☆読んだ本のメモが中心。

日本人の宗教心について、というか神道は宗教じゃないと思う、ということについて

今日は、江戸時代の庶民の宗教観について書いてみたいと思います。

 

これは日本人の本質に関わることで超大事だ・・・とか思いつつ、

軽い気持ちで書きます。

 

 

 

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*今日の浮世絵は「名所江戸百景 市中繁栄七夕祭」 (1857、歌川広重)です。

 

 

 

 

日本人は宗教心が薄かった?

 

 

江戸時代に日本を訪れた欧米人からすると、

日本人の宗教心について「ケシカラン!」と

思った人が多かったようです。

 

お寺で子どもたちがわーわー遊んで鈴がついてる綱にまで登っちゃってるし、

大人は大人で勤行の合間に酒飲んで大騒ぎしてるし、

僧侶は僧侶で外国人を宿泊させるために仏像を撤去しちゃうし、

 

だいたい、祭のときなんてただ楽しんでるだけジャーン! 

もっとマジメに神様に祈らないとダメ!

このひとたち宗教心ウスイネ!!

 

日本人て世界一遊び好きネ、

宗教まで遊びの対象にしちゃうなんてケシカラナイネー!!

 

・・・みたいに思ったらしいです。

(かなり意訳です、詳しくはちゃんと本読んでください。。)

 

 

といって、本当に宗教心が薄かったかというと

そうではないという見方をする人たちもいて、

 

特に民衆は、寺に詣ったりとか

道ばたの地蔵や祠や、朝日にむかって祈りをささげる

という行為が見られることが多く、

 

これに関しては

「ただの迷信的な行為で、真の信仰じゃない」と感じた方と

「宗教心があつい」と感じた方がいらっしゃったようです。

 

形はキリスト教のような一神教と違ってはいるものの、

「目に見えない何かを崇拝する」という点において

確かに宗教心らしきものが存在している、

と私は言えると思います。

 

が、同時に「宗教」ではない、とも思います。 

「信仰」と言った方がまだ近いかな。

 

 

 

日本人の宗教心について

  

よく、日本人は多神教だとか、

様々な宗教が共存している、的なこというじゃないですか。

 

これは合っているようでちょっとずれてると思ってます。

ここからは個人的な考え。

 

まず、神道と宗教をごっちゃにしない、ってこと。

神道多神教】【キリスト教や仏教=一神教】っていう見方だと

本質とズレるように思う。

つまり、神道は宗教じゃないってこと。 

 

ザックリ言っちゃうと

 

神道・・・生き方の指針。

   (だから「〜教」じゃなくて、「剣道」「武士道」みたいに「〜道」がついてる)

キリスト教とか仏教・・・宗教。

 

神道・・・日本人の誰もが(おそらく)もっている心。

キリスト教とか仏教・・・(厳格な意味では)信徒だけが信じている。

 

神道・・・あらゆるものに神が宿っている。私たち1人1人の中にも神が宿っている。

キリスト教とか仏教・・・神はただ1人。私たちは罪深い存在で神が救ってくれる。

 

こんな感じです。

 

 

神道は「生き方の根底にある心」であって宗教ではないので、

これと仏教やキリスト教共存することは不思議でもなんでもない。

 

で、キリスト教とか仏教に対する認識は

熱心な信者の方々以外は、

神道における八百万の神々」の中の1つ、くらいに思ってるんじゃないか。

 

なんていうか、乱暴にいうと

【キリスト様】と【トイレの神様】を

同列に感じちゃう、みたいな。

というか私はそうなんだけど、どうなんでしょうか?

 

 

 

日本人にとって「宗教」は「娯楽」だった 

 

だから、日本人にとって信仰というのは

キリスト教みたいに日常生活と切り離された特別なものじゃなく 

生き方そのものであって、

 

何度も言うように

生きる上で「楽しむこと」を第一としていた江戸時代の庶民にとって

「宗教」が「娯楽」化した、というのは必然の流れだと思う。

 

というか「楽しんでいるから信仰心がない」っていう

キリスト教的考えってどうなのか。。

楽しむことと信仰心が共存できないって誰が決めたのよ。

 

 

この本の中でこれぞ!と思った文を1文引用します。

 

神道の信者は現世の楽しみにおける幸せを最大の目的としており、人間の生活についてもっと楽しい見方をし、現世の出来事のより明るい側面に注目することを好む。」

 

神道の信者」=日本人、と言い換えて。

 

もうこの1文が今日のまとめです。

 

 

 

 

あとひとつ付け加えておくと、

これからの世界において日本が重要な役割を果たしていく

みたいなことをよく耳にします。

 

それには「神道」が重要な位置を占めるのではないか

と感じているんですが

 

神道って素晴らしいんですよ・・・!

 争っていちゃダメですよ・・・!」

的な説教くさい感じじゃなくて、

 

「なに深刻に祈ってんの!もっと楽しく生きればいいじゃん!

 ゴッドなんてそんな大したもんじゃないし、

 なんだったらあなた自身もゴッドなのよ!オーアイアムゴッド!」

みたいにポップにいけたら楽しいな

 

っていう、よく分からないことを思っていて、

 

神道をポップに伝える」という誇大妄想が

なんか実現できそうな気がしている今日この頃です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれだな、

日本一不真面目でテキトウな歴史研究家

とか目指そうかな。

 

 

 

 

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